金木犀の香りが風に運ばれ、芳しい季節、九州は太宰府天満宮の近くにある「光明禅寺」より紅葉だよりをお届けします。太宰府天満宮の参道を登りつめ右の小道を進むと、このお寺が存在しております。
「光明禅寺」は庭園の美しさで知られている鎌倉時代に創建された古寺で、ひとたび門をくぐると、そこは凛とした空気と美しい庭が広がっておりました。
前庭は「仏光石庭」といわれ、七・五・三の十五石に配石された九州唯一の石庭らしいです。
そして、「一滴海之庭」といわれる後庭は、それはすばらしい景色が広がり思わず、声を上げてしまいそうになるくらい美しい庭でした。まだ青々としたもみじがキラキラまぶしく、苔寺ともいわれているらしい名の通り、美しい青苔と枯山水が目の前に広がります。また、もみじが風によって擦りあう音で、自然の奏でを聴くことができ、時の流れが止まったように穏やかで、包み込まれるようなひとときでした。
青苔は大陸と島、白砂は水を表現ざれた見事な枯山水です。
次回は、少しもみじが色づき始めた頃、また訪れます。